埋め込みとリンク
Webの持つ大きな特徴として、ハイパーテキストであることがあげられる。この特徴が、ここまでインターネットを普及させたといってもいいだろう。
ハイパーテキストは「複数の文書(テキスト)を相互に関連付け、結び付ける仕組み」だとされる。ハイパーリンクがこれを可能とするのだが、それ以外にも他のサイトのコンテンツを自サイト内に埋め込むこともできる。
よく見られるのは、Youtubeなどの動画を<EMBED>タグを使って表示するやり方で、ボリュームコントロールや早送り・巻き戻し等ができるパネル内に、他のサーバにある動画が映し出される。また、<IMG>タグを使えば、サーバの垣根を越えて画像の表示も可能だ。
これらは著作権法に触れる部分もあるが、それは別の時に書くとして、わいせつ物頒布等の罪についていえば、自分がアップしたものでないものを<EMBED>や<IMG>で表示しても、罪に問われる可能性がある筈で、かなり危険な行為だといえる。
では、他サイト内にある無修正動画や画像が表示されたページに、リンクを張った場合はどうか? それで検挙されたという話は聞かないが、閲覧幇助にはあたると思う。刑法には「閲覧幇助」という罪名はないのだが、決して安心していいとは言えない。
ただ、埋め込みで見せているのと、リンクで見せているのとでは、法に触れている程度に明らかに差があると思われる。
例えば、画像掲示板のトップページにリンクを張っていて、そこにたまたま無修正の画像が1枚投稿されていたら、条件を満たしてしまう。なので、無修正への意図せぬリンク < 無修正への意図したリンク < 無修正の埋め込み表示、という順になる筈だ。